必要最小限のWordPressプラグイン(2)
「All-in-one WP Migration」は、WordPressのサイトデーターを1個のファイルにエクスポートします。
サイトの「移転」や「バックアップ」などで便利に使えます。
- 「データのバックアップ・復元」
- 「サイトの移転」
- 「テスト環境の作成」
All-in-One WP Migration(マイグレーション)

Migration(マイグレーション)の意味は?
英語の和訳としては「移住」とか「移動」とか、そんな意味です。
1クリックでサイトを移動、転送、コピー、移行、バックアップします。
説明
「All-in-One WP Migration」は、「サイトの移転」用プラグインです。
「サイトの移転」だけでなく「サイトのバックアップ」や「テスト環境の構築」などに利用できます。
- 無料版と有料版があります。
- 無料版には512Mの容量制限があります。
- 有料版は容量無制限です。
- 無料版も運用次第で十分に使えます。
「画像ファイル」を処理対象から外しましょう。大きな容量減になります。この場合、サイトの移転などでFTPでの作業が別途必要になります。(「といっても、大した手間ではありません」と個人的には思います。)
サイト運営は、データのバックパップが必須です。システムは壊れても復旧できますが、消失したデータは戻りません。
テーマのカスタマイズは、テスト環境で行いたいです。
PHPやWordPress、テーマやプラグインのアップデートが頻繁にあります。環境の組み合わせによっては、動かない場合があります。
「All-in-One WP Migration」は「テスト環境」を作るのに、おすすめのプラグインです。
インストール
All-in-One WP Migration は WordPress プラグインダッシュボードから直接インストール可能です。
- 「プラグイン」⇒「新規追加」をクリック
- 「プラグインを追加」⇒「キーワード」を「All-in-one WP Migration」として検索します。
- 「今すぐインストール」
- 「有効化」ボタンを押してインストールの完了です。

プラグインを有効化するとバックアップ用のフォルダーが作成されます。
/wp-content/ai1wm-backups/


このフォルダーは・・
- プラグイン「All-in-One WP Migration」を削除しても「/ai1wm-backups」フォルダーは残ります。お試しだけで使わない場合、FTPを使って削除する必要があります。
- サイトをエクスポートすると、このフォルダーにエクスポートファイル(バックアップファイル)「????.wpress」が作成されます。このファイルは、管理する必要があります。放置すると、サイトが肥大化します。
(有料版は、エクスポートファイルの世代管理が可能です。)
プラグインの使い方
サイトのエクスポートとインポートがワンクリックで出来ます。
サイトをエクスポート
WordPressダッシュボードに「All-in-one WP Migration」の起動メニューがあります。「エクスポート」をクリックします。

「サイトをエクスポート」⇒「ファイル」を選択するとエクスポートを開始します。

エクスポートファイルをダウンロードしてローカルPCに保存します。

このとき、FTPで「/wp-content/ai1wm-backups/」フォルダーを確認します。以下のバックアップファイルが新規に作成されています。

サイトデータのエクスポート(=バックアップ)が完了しました。
サイトのインポート
インポート機能の使い方としては2つのケースがあります。
- WordPressサイトを別のサーバーに移転する場合
- テスト環境を作成する場合
- WordPressサイトを復旧する場合
いすれも操作は同様です。
WordPressダッシュボード⇒「All-in-one WP Migration」起動メニューから「インポート」をクリックします。

ローカルPCから、サイトデータのバックアップ(エクスポート)ファイルをマウスでドラッグ&ドロップします。ファイルを読み込んだら・・「開始」ボタンをクリック・・「完了」ボタンをクリックします。



これが無料版の制限です。(有料版は容量無制限)
ここでは、「最大アップロードファイルサイズ:300MB」とあります。このサイズは環境により異なります。(最大512MB)
「最大アップロードファイルサイズを上げる方法」は公式サイトをご参照ください。
- 「.htaccess」ファイルを編集する方法
- 「wp-config.php」ファイルを編集する方法
- プラグイン「All-in-One WP Migration Import(Basic:無料版)」を使う方法
などが記載されています。

「.htaccess」ファイル、「wp-config.php」ファイル、「php.ini」ファイルの編集で「最大アップロードファイルサイズ」の増加が可能です。(この方法は、FTP操作とファイル編集が必要になります。)
インポート用のプラグインを入れる方法が、最も簡単ではあります。
しかし・・「最大アップロードファイルサイズ」を増やすだけの目的で、プラグインが増やすのも悩ましいです。
バックアップ
WordPressダッシュボード⇒「All-in-one WP Migration」起動メニューから「バックアップ」をクリックします。

バックアップを作成
「バックアップ」の操作パネルから「バックアップを作成」ボタンを押します。
これは、「サイトをエクスポート」と同様の動作になります。

ダウンロード
バックアップファイルが作成されると、リストに「.wpress」ファイルが追加されます。
前回、「サイトをエクスポート」した時の「.wpress」ファイルもリストに在ります。

「ダウンロード」ボタン:バックアップファイルをローカルPCに保存します。
復元

「復元」ボタン:「サイトのインポート」と同様の動作になります。
削除

「削除」ボタン:「.wpress」ファイルを削除します。

「.wpress」ファイルは、管理が必要です。
「All-in-One WP Migration」の設定
「サイトをエクスポート」画面にて「高度なオプション」をクリックします。
「サイトをエクスポート」する項目が選択できます。

まとめ
All-in-one WP Migration は、Wordpressのデータ(画像、テーマ、データベース、プラグイン)をひとつのファイル (拡張子「.wpress」 ) にエクスポートします。
「All-in-One WP Migration」無料版は、若干の「運用のコツ」が伴います。その点、有料版は便利になってます。無料版の制限や手間から解放されます。(ただし有料です。)
- 有料版は「最大アップロードファイルサイズ」が無制限になります。
- 「サイトをエクスポート」・「高度なオプション」の選択項目が増えています。
- エクスポートファイルの世代管理が設定できます。


追記

「All-in-One WP Migration」を使った「テスト環境」の作り方
WordPressに、プラグイン「All-in-One WP Migration」を一つだけインストールして「サイトのインポート」を実行すると、一発で「テスト環境」が作成できます。
テスト環境を作成する場合は、サーバー環境とPHP・DB・Wordpressのバージョンを同一にしておきたいです。
「All-in-One WP Migration」の挙動は、エクスポートした「元環境」を「テスト環境」に上書きするだけです。(全くの同一環境になりません。)
例えば、「本番環境」では削除したWordpressの初期テーマが、「テスト環境」にあった場合、初期テーマは削除されずに残ったります。

全くの同一環境ではありませんが、テスト環境としては充分です。
全くの?同一環境を作成する場合は、例えば、以下の方法になります。
SSHとFTPを使います。
手順1 SSHで端末にログインします。
コマンドラインで、DBとフォルダーのバックアップファイルを作成します。
- データベースをファイルにダンプします。
- tarコマンドでサイトファイルを圧縮ファイルとして作成します。
「tar」の場合、ファイルのパーミッションも保存されるので、環境の正確なバックアップが可能です。
手順2 FTPで1.2.のファイルをダウンロードし保存します。
毎回、手作業では大変なので、手順1をシェルプログラムとして書きます。これをCRONに登録して定時的に実行させます。(ファイルが肥大化しないように、世代を決めてループするようにシェルを書きます。)

概略だけでした・・。
後日、改めて記事にします。
おそらく「シリーズ」で??